岐商連創立60周年をむかえるこの年、全商連第50回定期総会に向けての拡大に各民商が積極的にとりくみ、商工新聞読者で岐阜南が前総会時現勢を10%上回り表彰されたのをはじめ、岐阜北・中濃が読者で前総会時現勢を突破し、飛騨が会員比150%の読者現勢に到達するなど、大きな成果をかちとりました。また、TPP交渉参加、原発即時停止、沖縄へのオスプレイ配備、消費税増税などのさまざまな政治課題で、広範な国民との協同が広がりました。
福島第一原発事故を受けて、原発依存からの脱却を求める運動が大きく広がりました。原発再稼動に固執する野田政権に抗議する目的で毎週金曜日に行われた「官邸包囲行動」は、当初こそ少人数の参加しかありませんでしたが、回を重ねるごとに参加者が増え続け、最大で20万人が参加するまでになりました。その流れを受け、全国各地で「原発なくせ」の集会やパレードが行われました。また、7月に東京二代々木公園で開催された「さよなら原発10万人集会」には17万人が集結し、県内民商からもバスを用意するなどして多くの役員・会員が参加しました。
前年に発生した東日本大震災被災地への支援運動にも継続してとりくみました。9月に発生した九州豪雨被害への支援とあわせ各民商で募金活動を行い、集った募金を「第12回全国業者青年交流会」に参加した青年部の代表が宮城県連に手渡し、激励しました。
野田内閣が2011年12月に閣議決定した「2012年度税制改革大網」は、「税と社会保障の一体改革」の名のもとに、大企業には大幅な減税を行う一方で、庶民には消費税率の引上げ、社会保障給付の切り下げを押し付けるものでした。「消費税を上げない」と公約して政権を担った民主党の裏切りに対する国民の怒りと反発は大きく、各種世論調査では「消費税率引上げに反対」の声が過半数を超えていましたが、民主・自民・公明の3党は密室で談合を重ね、衆議院で強行採決を行いました。
公約を踏みにじり、増税を強行した民主党政権に対する国民の怒りはとどまるところを知らず、また、民王党内でも離党者が相次ぐなどして、野田内閣は追いこまれるかたちで衆議院を解散しました。民商・全商連は「消費税増税をやめさせる国会をつくろう」を合言葉に、年末に行われた衆議院選挙をたたかいました。
消費税増税反対の闘争と平行して「『改正』国税通則法」」の対策にも力を注ぎました。「改正」の目的と危険性を全会員に伝えるために、各民商では会・支部・班で学習会を行うなどそれぞれの条件に合わせた運動を展開しました。こうした学習会などを通じて、納税者の権利を守るために民商・全商連が果たしてきた役割が参加した会員の確信となり、班会が定例で開催されるようになったところができるなど、組織建設の分野でも前進をかちとることとなりました。(創立60周年記念 「民商・岐商連のあゆみ」より転載)
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